【今週の一枚】
yeule - Evangelic Girl is a Gun [Ninja Tune 2025]
グリッチ・プリンセスの異名で称されるシンガポール出身のNat Ćmielによるプロジェクト
yeuleの2年ぶりの4thアルバム。
アルバムのアートワークからしてかなり攻めまくっている印象が強いが、実際の音には良い意味で裏切られた。
実にフツーのガーリー・ポップなのだ。
元デイジー・チェインソウのケイティ・ジェーン・ガーサイドみたいなブッ飛びっぷりを想像しつつ聴き進めたところ、曲によっては往年のセイント・エティエンヌを彷彿とさせていたり、最近でいうとデジタル寄りのビーバドゥービーみたいな雰囲気も感じさせてくれる。
プロデューサーにはA. G. Cook、Mura Masaといった面々が名を連ねているが、彼女の持つポップな才能を上手く引き出していると言えるのでは。
音楽サイトの批評はあまり芳しくないものが多いように思えたが、コレはコレで十分アリなんではなかろうか。
6曲目の「Dudu」なんぞはメジャー・チャートを席捲してもオカしくないクオリティの高さだと思う。
意外と次作ではまたブッ飛びまくった作風だったりするのかも知れないけど。