【今週の一枚】
Bon Iver - SABLE, fABLE [Jagjaguwar 2025]
ウィスコンシンの至宝Justin VernonのプロジェクトBon Iverの6年ぶりの5thアルバム。
12曲収録の今作は3曲の「SABLE」と9曲の「fABLE」の二部構成となっている。
今回の作品は彼が所有する地元のApril Baseでレコーディングが行われ、Dijon、Flock of Dimes、Danielle Haimがゲスト参加している。
それにしても彼の奏でる音楽は色々なジャンルの系譜に連なっているようでいて、彼にしか鳴らせないオリジナリティを強く感じさせてくれる。
インディー・フォークの括りにあるのは間違いないにしても、どこか神聖なイメージを纏ったカントリー・ゴスペルとでも言うべき性質のサウンドが展開されていて感動的だ。
なかでも特に感銘を受けたのは6曲目の「Walk Home」で、オート・チューンのエフェクトのコーラス、彼自身のバリトンとファルセットの歌声を存分に堪能できるトラックだ。
またラス前の「There's A Rhythmn」はロン・セクスミスの大名曲を連想してしまうが、こちらも本当に味わい深い。
以前インタビューに応えて「日本はツアーで行くのが一番好きな場所」と発言していたJustin、是非また来日してくれることを期待したい。