【今週の一枚】
Gia Margaret - Singing [Jagjaguwar 2026]
シカゴを拠点に活動するGia Margaretによる3年ぶりの4thアルバム。
2018年にリリースされたデビュー作のツアー中に声帯を痛め、前2作は基本的にインストゥルメンタル作(それぞれ1曲づつ歌声を披露)だった彼女だが、今回の作品で本格的に「ウタ」に回帰している。
前作「Romantic Piano」は文字通りピアノ主体のアンビエント作品だったが、今作は2曲を除いてその美声を堪能できる仕上がりとなっている。
インスト曲のうちのひとつ「Ambient for Ichiko」は彼女が昨年来日公演を果たした際に共演した青葉市子に捧げられている。
またラスト・トラックの「E-Motion」ではKurt Vileがギタリストとして参加、その他Pedro the LionのDavid Bazan、StarsやBrokenSocialSceneで名高いAmy Millan、Imogen HeapとのFrou Frouが懐かしいGuy SigswortそしてBon Iverの初期ドラマーとして知られるSean Carey等豪華ゲスト陣が客演を果たしているあたり、彼女のヴォーカリストとしての完全復活を祝福しているかのようで感慨深い。
リーディング・シングルにしてオープニング・トラックの「Everyone Around Me Dancing」からして掴みは完璧と言えるが作品のハイライトは中盤の「Good Friend」から「Phenomenon」にかけての流れの様に思えた。
自身の音楽を自嘲気味に「Sleep Rock」と表現する彼女だが、そのサウンドは正に白昼夢のような美しさを湛えていると言えまいか。


