2017年6月26日月曜日

天象儀



【今日の一枚】



Sufjan Stevens, Bryce Dessner, Nico Muhly, James McAlister - Planetarium [4AD 2017]

BjörkRufus Wainwrightとのコラボレーションで名高い現代音楽家のNico MuhlySufjan StevensThe NationalBryce Dessner、James McAlisterに呼びかけて結集されたプロジェクト。
惑星をテーマにしたコンセプト・アルバムだが、ステージ・パフォーマンスを重ねたうえで、スタジオで音源制作に入ったという経緯を経て生まれた作品、との事。
全17曲76分という大作だが、見事な統一感を持った壮大な作品に仕上がっている。
稀有な才能のせめぎあいを堪能出来る一大叙事詩だ。




2017年6月21日水曜日

花輪クン



【今日の一枚】



Perfume Genius - No Shape [Matador 2017]

Perfume GeniusことMike Hadreas君、3年ぶりの4thアルバム。
今や大物プロデューサーとして名を馳せ、自身の新作も待たれるBlake Millsがプロデュースを務めた模様。
様々な音楽的バックグラウンドを背景に独自の世界観をポップ・ミュージックに昇華させており、貫禄すら感じさせられる。
M6「Wreath」の高揚感たるや、ソングライターとしても非凡な才能を見せつけているのでは。
こりゃ一皮むけてブレイクするかもな、と思わされるも、いまひとつチャート・アクションは振るわないようで意外な印象。



2017年6月12日月曜日

山々



【今日の一枚】



Sam Amidon - The Following Mountain [Nonesuch 2017]

昨年新作をリリースした奥方のBeth Ortonに続いて、旦那のSam Amidonもニュー・アルバムを発表。
2014年の前作「Lily-O」に引き続き、レベールはNonesuch Records
Nonesuchといえば今月待望の新作をリリースするFleet Foxesも移籍しとるんですな。
新世代フォークの代表格のひとりとして名を連ねられる事の多い彼だけど、今作においてもオリジナリティ溢れるソング・ライティングと瑞々しい演奏は健在。
今年初来日を果たしたRyley Walkerなんかがアメリカン・プリミティブ・ギタリストの旗手として名高いけど、このSam Amidonの鳴らすギター・サウンドもなかなかに侮れない。
フリー・ジャズ界の伝説的ドラマーMilford Gravesとの共演も話題を呼んでいる模様。


2017年6月5日月曜日

うみ



【今日の一枚】



Last Days - Seafaring [n5MD 2017]

英国Northumberland出身のアーティストGraham RichardsonによるプロジェクトLast Daysの5thアルバム。
2006年の「Sea」から一貫して米国Oaklandのn5MDレーベルからのリリースとなっている。
緻密にして壮大、安定感抜群のポスト・クラシカル・アンビエント。
全12曲、50分弱の作品だが、一枚の絵画を見ているかのような錯覚に陥りそうになる統一感は流石。


2017年5月29日月曜日

あえて



【今日の一枚】



Land of Talk - Life After Youth [Saddle Creek 2017]

Liz Powell率いるLand Of Talk、7年振りの3rdアルバム。
2010年リリースの2nd「Cloak and Cipher」に大層感銘を受けていたので、正に待望の、という作品だったワケだけど、こちらの期待値を軽々と超越してくれた印象。
何の変哲もないギター・ロック、といえば本当にそうだし、Lizはシンガーとして決して巧い歌い手ではないにも関わらず、このバンドにしか出せない音を鳴らしていると思う。
アコギ弾き語りでも十分聴かせるメロディが並ぶなか、あえてギター・ロックというフォーマットに拘る必然性をひしひしと痛感させられる名盤だ。


2017年5月22日月曜日

病んでます



【今日の一枚】



Aimee Mann - Mental Illness [SuperEgo 2017]

基本的に駄作が無いエイミー・マンだけど、どれか一枚だけ選ぶとするとやはり1995年の2ndアルバム「I'm With Stupid」になるし、この作品から3rdアルバム「Bachelor No.2」にかけて彼女のキャリアはピークを迎えていたのだと思える。
しかしながら5年振りのソロ9作目にあたるという今回の「Mental Illness」の充実ぶりには驚かされてしまった。
友人に次作の作風は?と問われて「いつもの調子の暗くて病んでる風よ」と自嘲気味にジョークで応えたのがそのままタイトルになったというのも微笑ましいエピソードだし、徹底的にオーセンティックなアコースティック・アレンジを追及したのは昨年急逝した故レナード・コーエンの影響が大きい、と語っているのにも感動させられた。
粒が揃いまくってる楽曲のなかにあってオープニング・トラックの「Goose Snow Cone」やM8「Knock It Off」なんかは今後も長く続くであろう彼女のキャリアのなかでもベストの数曲に挙げられるレベルのように思えてならない。



2017年5月17日水曜日

うみべ



【今日の一枚】



Selffish - He She Them Us [Serein 2017]

Selffishはラトビアの首都リガ出身のAndrew Eigusによるソロ・プロジェクト。
十数年振りとなるアルバム・リリースはウェールズのレーベルSereinより。
フィールド・レコーディングや様々なインストゥルメンツの音色を効果的に配した、ジャジーでアブストラクトなアンビエント・エレクトロニカの佳作。
海辺の光景をレイアウトしたアートワークも実に素晴らしい。