Kane IkinとPaul Fioccoの二人のオーストラリア人によるユニットの4thアルバム。
7年振りのリリースとなる今作、前作に引き続きTaylore Deupree主宰の12kレーベルより。
同レーベルでは去年のShuttle358の「Can You Prove I Was Born」に大きな感銘を受けたものだけれど、この「In The Lens」にも同様に衝撃を受けた。
アンビエント、ドローンの文脈に則りつつ繰り広げられるジャジー&フォーキッシュな音世界。
どこか不穏でありながらもきらびやかな万華鏡エクスペリメンタル・サウンドは実に中毒性高し。
ふと思うにインディー・ミュージック創生期からの生き残りで、一度も隠遁モードにならず本当の意味での現役で未だ最前線で活動中なのはこのニック・ケイブ翁のみといっても良いような。
やりたい事をやりたいようにやり続けてきて早三十数年、実に16作目となる今回のアルバムにしても、セールスの事なんぞを意識していたらオープニングに↓こういう曲を持ってくるのはなかなか出来ないと思うし、初めて彼の音楽に触れる人にとっては、一つ間違えたら読経とか祈祷の世界に聴こえるんではなかろうか。
アルバム全体のトーンは重く暗めで、ときにエクスペリメンタルな側面を見せつつ終盤のM6「I Need You」からタイトル・トラックの最終曲にかけて醸し出される祈りとか癒しを感じさせるムードはなんとも味わい深い。
今作のリリースにあわせ、ドキュメンタリー映画「One More Time With Feeling」が公開された模様で、日本での上映が待たれるトコロ。