2016年5月23日月曜日

タイムレス



【今日の一枚】



James Blake - The Colour in Anything [Polydor 2016]

ファースト・インプレッションは地味すぎるというか、起伏に欠け散漫な印象さえ持たされたジェイムス・ブレイクの新作、聴き込む程に楽曲の陰影が浮かび上がってくるかのような、実に味わい深い作品でありました。
全17曲、一時間を超える大作ですが、いつまでもその音世界に浸っていたくなるような、文字通りタイムレスな魅力に溢れたアルバム。

2016年5月16日月曜日

どうにかこうにか



【今日の一枚】



Julianna Barwick - Will [Dead Oceans 2016]

ブルックリンの女性実験音楽家、3年振りの新作アルバム。
期待通りのサウンドといえばそうなのだけど、想像の範囲内に納まってしまっているというか、凄味みたいなものに欠ける印象。
相当の完成度なのは間違いないにしても彼女にはもう少し「破綻」した音を期待したいし、本当の意味で「この世のものとは思えない程うつくしい」音楽を奏でてほしい。

2016年5月12日木曜日



【今日の一枚】



Kevin Morvy - Singing Saw [Dead Oceans 2016]

2013年のデビュー以来早くも3枚目をリリースとなった今作はDead Ocensレーベル移籍第一弾。
これだけハイ・ペースでかつ駄作がないというのは見事、というべき安定感。
↓の動画の「Dorothy」とか、どこかもっさりしたフィーリングを醸し出しつつも躍動感に溢れていて素晴らしい。


2016年5月6日金曜日

胡坐フ



【今日の一枚】



agraph - the shader [Beat Records 2016]

牛尾憲輔氏のソロ・プロジェクト、5年振りの3rdアルバム。
すごく曖昧模糊とした輪郭の音のようでいて、じっと耳を傾けるうちに気が遠くなるほど緻密なディテールが浮かび上がってくるような、そんな音楽。
コレとかこのインタビュー記事を読むにつけ、その電子音楽への拘りは偏執狂的というのを通り越して鬼気迫る印象。