2014年1月28日火曜日

Like a Daydream



【今日の一枚】



Julianna Barwick - Nepenthe [Dead Oceans 2013]

昨年入手した当初の印象はチト浮世離れし過ぎてるかな、といったカンジだったのだけれど、年が明けてから何となく聴き直してみてハマってしまいました。
冬の冷たい空気にフィットするのか、その独特の浮遊感に満ちた正に白日夢ともいうべき音世界にのめりこんでしまいます。
曲と曲の境目がファジーで、あたかも全ての曲が繋がっていて、アルバム一枚が一曲の作品なんじゃないかと錯覚してしまいそうな作りの音楽。
天使の歌声のようでいて、ときに呪術的にも聞こえます。
普段はブルックリンを拠点に活動する彼女、この3rdアルバムはレイキャビクで録音されたそうですが、やっぱり寒いトコロで作られたんですね。


2014年1月17日金曜日

Picturesque



【今日の一枚】



Hammock - Oblivion Hymns [Hammock Music 2013]

何層にも塗り重ねられた絵画のような音楽。
ひとつ間違えたら輪郭の曖昧な、茫洋とした音になりそうなものだが、アンビエント、ポスト・クラシカル、シュゲイザーといった様々な音楽のエッセンス、アプローチを集積しつつも統一感ある彼等独自のサウンドを現出する手腕に唸らされる。

2014年1月10日金曜日

ハーレム川にて



【今日の一枚】



Kevin Morby - Harlem River [Woodsist 2013]

こういうニール・ヤング直系な音ってホント一つ間違えると凡庸で退屈な只のフォーク・ロックになってしまいがちなんだけど、Kurt Vileなんかがそうであるように、すごく味わい深いサウンドに昇華出来る、才能豊かなアーティストというのが確実に存在していて、このKevin Morbyもそんなミュージシャンのひとりだと思う。
なかでも白眉は9分以上と長尺な表題曲で、その独特な世界観を堪能させてくれるし、昨年アルバムをリリースしたウェールズのCate Le Bonが参加した「Slow Train」や、「If You Leave and If You Marry」なんかも、なんとも「さりげなく」て「深い」。
これまでも幾つかのプロジェクトに携わってきたようだが、今作がソロ・デビュー作にあたる模様。

2014年1月8日水曜日

眩暈



【今日の一枚】



Clara Hill - Walk The Distance [Tapete Records 2013]

2014年の一枚目は伯林のクララ嬢による6年ぶりの4thアルバム。
メランコリック・ポップ・サイケデリアを堪能出来る逸品。
目新しさとは無縁ながらも、エクスペリメンタルかつ牧歌的なムードはとても心地良いし、ノイズを散りばめつつも洗練されたサウンド・プロダクションも素敵。