2022年1月31日月曜日

硬派


 


【今日の一枚】













Grace Cummings - Storm Queen [ATO 2022]

豪州メルボルンを拠点に活動するフィメイルSSWによる2ndアルバム。

これがなんともストイックで硬派なフォーク・ミュージック集。

ドスの効いた無骨なヴォーカルが実に印象的で、オープニング・トラックの「Heaven」なんぞは一瞬Pearl JamEddie Vedderが歌っているのでは、とか思わされてしまったくらいで。

男前な音楽スタイルとその美貌の落差も愉しいワケだけど、舞台女優としても活動しているのだとか。








2022年1月24日月曜日









 

【今日の一枚】













Nala Sinephro - SPACE 1.8 [Warp 2021]

ナラ・シネフロ、と読むらしい。

彼女はロンドンを拠点に活動するカリブ系ベルギー人のマルチ・インストゥルメンタリストで現在25歳、今作がデビュー作となる。

コロナ禍前の2018年から2019年にかけてレコーディングされたようで、作曲、演奏、ミキシング、プロデュースを全て当時22歳の彼女自身が手掛けているというのだから驚かされる。

ハープ及びモジュラーー・シンセを駆使したスピリチュアルかつメディテイティブ、エクスペリメンタルで幻想的な新世代ジャズ・ミュージックだ。

全8曲の収録曲は全て「Space」に番号を付けたタイトルで統一されていて、なかでも17分半にも及ぶラスト・トラック「Space8」は圧巻。







2022年1月17日月曜日

 










【今日の一枚】













Teen Daze - Interior [Casine 2021]

British Columbia州出身のカナダのプロデューサーJamison IsaakによるTeen Dazeの2年振りのニュー・アルバム。

2010年のデビュー作から数えて丁度10作目にあたる今作はLAのCascineレーベルへの移籍第一弾となった。

Cecile Believeをゲスト・ヴォーカルにフィーチャーしたM7「2 AM (Real Love)」以外は基本的にインスト曲で固められており、オープニング・トラックの「Last Time In This Place」ではサックス奏者Joseph Shabasonと競演している。

タイトル・トラックのM5「Interior」を筆頭に粒揃いの楽曲が並ぶなかにあってBonus Trackの「Thru The City」までもが非常にクオリティが高いのに驚かされる。

レトロ・モダンっぽいアートワークはイラストレーターMaría Medemが手掛けた模様。









2022年1月11日火曜日

自然現象
















 【今日の一枚】













Cassandra Jenkins - An Overview on Phenomenal Nature [Ba Da Bing Records 2021

NYブルックリンを拠点に活動するフィメイルSSWのセカンド・アルバム。

全7曲30分強の小品で、派手さとかきらびやかさとは全く無縁な作風だが、数々のレビュー・サイトで絶賛され、昨年のベスト・ディスクの一枚として多くの方が選んでいたのはそのクオリティの高さの証左であろう。

リード・トラックのM3「Hard Drive」を聴くにつけ、ルー・リードの魂は、確かにここにも息づいているのだな、と実感させられた。

アルバムの最後を締めくくるのはフィールド・サンプリングが印象的なインストゥルメンタル「The Ramble」で独特の浮遊感がなんとも心地良い。

昨秋には今作のアウトテイク&デモ作品もリリースされている。