2015年5月25日月曜日

180g Virgin Vinyl

【今日の一枚】



Shuttle358 - Can You Prove I Was Born [12K 2015]

NYの実験音楽レーベル12KよりDan AbramsことShuttle358の10年振りのアルバム。
ミニマリスティック・アンビエント・ミュージックの極致のような音楽。
聴いているうちにだんだん脳味噌が溶けてくるような感覚になってしまうオーガニック・トリッピー・サウンド。
Bandcampにデジタルの音源を公開しているものの、パッケージとしてはアナログLPのみ、それも500枚限定リリースという拘りっぷり。
アートワークはAda Augustyniakというポーランド人の写真家の作品が使用されているのだとか。

2015年5月22日金曜日

文筆家



【今日の一枚】



The Mountain Goats - Beat the Champ [Merge 2015]

4AD時代の怒涛のリリース攻勢の頃に比べると少々ペースが落ちた気がせんでもないけど、最近John Darnielleは執筆活動もやっているらしく、昨年「Wolf in White Van」というタイトルの処女作小説を出版したんだそうな。
ニック・ケイブなんかも然りでミュージシャンが執筆をやるのは珍しくないし、表現意欲が旺盛なのは大いに結構な事なのでは。
で、Merge移籍三作目にあたる今作はなんとプロレスがテーマだそうで、子供の頃は夢中だったというのだから、そのインテリ文学青年風のイメージとの落差が面白い。
新作出す毎に最高傑作、みたいな旬な時期はもう過去になっているかも知れないけど、これからもマイペースで作品をリリースしていってほしいなあ。

2015年5月14日木曜日

姉妹都市



【今日の一枚】



Hop AlongPainted Shut [Saddle Creek 2015]

Saddle Creekといえば2010年リリースのLand of Talkというカナダのバンドの2ndアルバム「Cloak and Cipher」には特別思い入れがありまして、現在バンドが活動休止状態であるのをとても残念に思っておるワケなんですが、その不在を補ってくれるかのような作品が。
元々Frances Quinlan嬢のソロ・プロジェクトとして活動をスタートしたというフィラデルフィア出身のHop Along、今作が3rdアルバムにあたる模様。
ハスキー・キュートなFrancesの性質がフォーキッシュ・エモ・サウンドにハマりまくってるワケでありますが、楽曲単位ではオープニングの「The Knock」とラストの「Sister Cities」が突出している印象。
Kurt Vile、Sonic Youthなどの仕事で名高いJohn Agnelloがプロデューサーとして名を連ねている。

2015年5月9日土曜日

輪廻転生



【今日の一枚】



Ryley Walker - Primrose Green [Dead Oceans 2015]

若き天才アメリカン・プリミティブ・ギタリスト。
アパラチアン・ミュージックの現代流解釈、という意味ではギリアン・ウェルチが登場してきたトキにも大きな衝撃を受けたものだけど、それに勝るとも劣らぬインパクト。
Bert Janschに代表されるブリティッシュ・フォークの影響も感じさせられるし、アルバムの随所にどこかジャジーなテイストを醸し出しているのも心憎いばかり。

2015年5月1日金曜日

微塵も



【今日の一枚】



Rocky Votolato - Hospital Handshake [No Sleep Records 2015]

Waxwingのフロントマンによるソロ8枚目。
変化に驚かされるような事は無いものの、彼の音楽にガッカリされた事も一度もない、安定度抜群なフォーキッシュ・エモ。
前作リリース後に精神的に追い詰められて引退すら考えた時期があったそうだけれど、そんな経緯を微塵も感じさせない仕上がり。
折しも新譜を発表たばかりのDeath Cab For Cutieを脱退したChris Wallaがプロデュースに携わっている模様。