2017年3月27日月曜日

呪呪



【今日の一枚】



Emel - Ensen [Partisan Records 2017]

チュニジア出身のフィメイルSSW、Emel Mathlouthiによるセカンド・アルバム。
2007年にリリースした「Kelmti Horra」はアラブの春~ジャスミン革命におけるアンセムと言われる程に圧倒的な支持を集めたのだとか。
ジェイムス・ブレイクやベン・フロストからの影響を公言しているらしく、Bansheesの「JUJU」を現代風に解釈したかのようなエレクトロ・ブードゥー・ゴス・サウンドにハートを鷲掴みにされてしまった。



2017年3月21日火曜日

悲哀ホップ



【今日の一枚】



Arms and Sleepers - Life is Everywhere [Arms and Sleepers 2017]

Max LewisとMirza Ramicのユニット、Arms and Sleepersの3年振りの5thアルバム。
セルフ・リリースという事でBandcampページを参照してみるとタグの部分に「electronic electronic hip hop instrumental hip-hop sad hop」と羅列されているのだけど、なかでも「sad hop」というキーワードが一番彼等の音楽性を明確に表現しているように感じられた。
全19曲一時間を超える大作ながら全然長さを感じさせないし、SerengetiAirøspaceといったラッパーをフィーチャーしたヴォーカル・トラックはどれも秀逸だけど、なかでも前者とのM17「Hollow Body Hold」は出色のクオリティ。
今年のベスト・トラック候補の一曲だと思う。



2017年3月13日月曜日

イヴ



【今日の一枚】



Thomas William Hill - Asylum For Eve [Village Green 2017]

英国の3人組ユニットOrigamibiroのThomas William Hillによる1stソロ・アルバム。
人類の進化にまつわる学説ミトコンドリア・イブにインスパイアされて制作されたのだそう。
プリペアド・ピアノを駆使したサウンドというと新作のリリースが目前のHauschkaなんかが連想されるけど、全く引けを取らない個性なのでは。
タイトル・トラックのM7からM8「We May Never Part」への流れなどは実に感動的。
今後の活動から目が離せないポスト・クラシカル・アーティストのひとりだと思う。
今回の作品に関連する映像が見つからなかったので↓はOrigamibiro名義の作品。






2017年3月7日火曜日

虚空



【今日の一枚】



Jesca Hoop - Memories Are Now [Sub Pop 2017]

Iron & WineことSam Beamとのコラボ・アルバム「Love Letter For The Fire」は紛れもなく昨年のハイライトのひとつだったと思うけど、その興奮も冷めやらぬ間にジェスカ・フープのソロがSub Popレーベルよりリリース。
飄々とした佇まいが実にイカしてるし、SSWとしてのクラフツマンシップを堪能させてくれる仕上がり。
一時期のAni Difrancoとかが持っていたような瞬間風速には欠けるにしても、いま旬のフェメイル・シンガーは?と聞かれたら、間違いなくそのひとりに名前を挙げるアーティスト。
ところでプロデューサーを務めたBlake Mills、そろそろ自身のソロにも期待したいトコロ。