2019年6月24日月曜日

羊飼いのうた



【今日の一枚】



Bill Callahan - Shepherd in a Sheepskin Vest [Drag City 2019]

SmogことBill Callahanが本人名義で作品をリリースするようになって久しいけど、6年振りのフル・アルバムだと言う今作が想像を超えて素晴らしい。
全20曲、収録時間一時間超えの大作だが、長さを微塵も感じさせない。
最小限のインストゥルメンツによる極めてストイックなアレンジに乗せて紡がれる激渋ヴァリトン・ヴォイスに酔いしれる。
彼の長いキャリアの中でもメルクマールとなる作品ではなかろうか。


2019年6月17日月曜日

勝手にしろい!



【今日の一枚】



Mansur Brown - Shiroi [Black Focus 2019]

Kamaal WilliamsことHenry Wu率いるBlack Focusレーベルよりリリースされた弱冠21歳のギタリストによるデビュー・アルバム。
元々Yussef Kamaalのアルバム「Black Focus」における客演で注目された彼、ルックスもそんな年にはとても見えないけれど、音のほうも老成しているイメージが強い。
馬鹿テクなのは間違いないにしても、そのテクニックをひけらかすというよりはバンド・アンサンブルに重きを置いている印象だ。
今年はAlfa Mistの新作もリリースされたし、新世代UKジャズの盛り上がりはまだまだ続きそう。


2019年6月10日月曜日

首領



【今日の一枚】



Flying Lotus - Flamagra [Warp 2019]

今を時めくBrainfeederレーベルの総帥Flying Lotusが満を持して放った5年振りの6thアルバム。
全27曲、収録時間67分近くという大作だ。
盟友ThundercatをはじめGeorge ClintonSolangeToro y MoiLittle Dragon等々豪華過ぎる程の客演陣が作品に彩りを添えている。
Anderson Paakが縦横有無人にラップを披露する↓のM4「More」のPVは渡辺信一郎の手による渾身のアニメーション。
映画界の奇才David LynchのナレーションをフィーチャーしたM13「Fire Is Coming」も話題を呼んでいる模様。


2019年6月3日月曜日

Sentimental



【今日の一枚】



Sebadoh - Act Surprised [Dangerbird Records 2019]

Sebadoh、6年振りの9thアルバム。
1966年生れだというLou Barlow、御年52歳にして実に旺盛な活動ぶりだ。
The Folk Implosionの活動は止まっているようだけど、Dinosaur Jr.のベーシストとして、またはソロ・アーティストとしての活動も並行しつつ、こういうエネルギッシュでラウドなギター・ロックを繰り出してくれるのは本当に頼もしい。
今作を聴くにつけ、故Kurt Cobainもこういう人生も有り得たのかもしれないな、なんて感傷的な気持ちになってしまった。