2019年7月29日月曜日

Golden Generation



【今日の一枚】



Sigrid - Sucker Punch [Island 2019]

日本の女子ゴルフの世界で1998年生れの選手が軒並み活躍していて、黄金世代と呼ばれたりしているワケですが、このノルウェイの若きポップスターと今年セカンド・アルバムをリリースし、ケミカル・ブラザーズの新作にもフィーチャーされた同郷のAURORAが1996年生れの同い年で親友と知り、そういえばと思って北アイルランドのSOAKの年を調べてみたら奇しくも1996年という事で、欧州ポップ・ミュージック界の黄金世代かも、なんて。
父上がニイル・ヤングの大ファンで母上がジョニ・ミッチェルの信奉者、なんてエピソードはそれこそ出来過ぎなハナシのような気もするけど、この作品を聴くにつけ、もし今キャロル・キングが20歳過ぎだったとしたら、こんなカンジかも、とか思わされたりした。
メロディの完成度には本人も相当拘りがあるようで、全曲ピアノ弾き語りでも十分聴き応えりそうだが、シンセ・ポップ調のアレンジも実にハマっていて楽しい。
母国のアルバム・チャートで首位を獲得、英国においても4位につけたという快挙もさもありなんと思える充実作。

2019年7月22日月曜日

美声



【今日の一枚】



Copeland - Blushing [Tooth & Nail Records 2019]

2010年に一度解散をしていたCopeland、2014年の復活作「Ixora」以来5年振りとなる6thアルバム。
2003年のデビュー作に衝撃を受けて以来聴きつづけてきた彼等も紛れもなくベテランの域に入ってきたなあとしみじみ。
美エモの代表的存在のひとつとして語られる事も多いワケだけれど、今作においても永遠の蒼さ、とでもいうべきフィーリングは全く失われていない。
こんな透明感のあるオッサンの美声、なかなか聴けたモンではないと痛感しきりな作品。


2019年7月17日水曜日

三枚目



【今日の一枚】



Banks - III [Harvest 2019]

BANKSことJillian Rose Banksの3年振りの3rdアルバム。
一昨年のリキッドルームの来日公演がキャンセルされたトキはショックだったなあ。
今作にはHudson MohawkeFrancis and the Lightsらが参加。
もともとErosというタイトルにする予定だったとかで、アートワークもお色気路線。
内容的には期待通りの仕上りで、デビュー以来一枚も駄作が無いのには感服させられる。
資生堂のCMに取り上げられたトキには大ブレイクするんじゃないかと思ったし、もっと評価されて然るべきアーティストなのでは。



2019年7月11日木曜日

全壊



【今日の一枚】



The Chemical Brothers - No Geography [Virgin EMI 2019]

Röyksoppのデビュー・アルバム「Melody A.M. 」がリリースされ大きな話題を呼んでいた当時、「悪かないけど、そこまで騒ぐ程か」みたいなコメントを書いたら「つべこべ言わずに踊ったほうが良い」と窘められた事が有りますけれど、Robynをフィーチャーした2014年リリースのラスト・アルバム「The Inevitable End」なぞは本当に愛聴したモンでした。
The Chemical Brothersについて言えば「Setting Sun」収録の
1997年の「Dig Your Own Hole」とかは大層熱心に聴いていたものですけれど、その後はそんなに執着する事もなかったところにAURORAであります。
もうすぐ五十路を迎えますが、つべこべ言わずに踊った方が良さそうな気がしてきました。


2019年7月8日月曜日

1&2



【今日の一枚】



Aurora - A Different Kind of Human (Step 2) [Decca Records 2019]

The Chemical Brothersの新作でノルウェイのAURORAが大フィーチャーされているのを知って驚いていると彼女自身のニュー・アルバムもリリースされたばかり、という事で早速入手。
ところがタイトルにStep2、とあるのでどういう事?と調べたらなんと去年新作出してるでないの!
こちらはデジタル、ストリーミングのみのリリースだったようだけど厳密にはEPという扱いでStep2と併せてひとつの作品という成り立ちのよう。
普段はアルバム単位でスマホで聴いているのを、久しぶりにプレイリストで2枚を繋いで聴きつつ幸せに浸っとります。


2019年7月2日火曜日

ストレス過剰



【今日の一枚】



Seven davis Jr - S.O.S [Seven Davis Jr 2019]

本名はサミュエル・デイヴィスだという米国人プロデューサーの4thアルバムは17曲一時間超の大作。
デビュー・アルバムはNinja Tuneからのリリースだったようだが、今作はセルフ・リリース。
まずもってその美声に驚かされるけど、幼少時からジャズ・ヴォーカリストとしての訓練を受けていた知って納得。
かなり広範なブラック・ミュージックの影響を感じさせる作風だが、ハウス・ミュージシャンの側面も併せ持つようで興味深い。
かつてFlying Lotusの3D Tourのオープニング・アクトも務めたそう。