2016年11月28日月曜日

しっとり



【今日の一枚】



Regina SpektorRemember Us To Life [Warner Bros. 2016]

レジーナ・スペクター、第一子出産という大きなライフ・イベントを経て4年振りにリリースされた7thアルバム。
冒頭を飾る↓の「Bleeding Heart」の高揚感溢れるキャッチー・サウンドには実にワクワクさせられるが、母性愛の為せるトコロか、全体的なトーンはしっとり抑え気味な印象。
曲そのもののクオリティは相変わらずの高位安定っぷりだけど、彼女にはもうちょっとガツン!とカマして欲しいっす。


2016年11月21日月曜日

堅気



【今日の一枚】



Courtney Marie Andrews - Honest Life [Mama Bird 2016]

Courtney Marie Andrews嬢、3年振りの6thアルバム。
Jimmy Eat Worldのマスコット・ガール的な存在だったのも今は昔、中堅フィメイルSSWとして堂々たる存在感を放っている印象。
もともとフォーキッシュ・アメリカーナなサウンドが持ち味だった彼女だけど、今作はこれまでに増してバック・トゥ・ルーツでレイド・バックしたバンド・アレンジ。
最初はちょっとベタ過ぎるかな、なんて思いつつ聴き進めていくうちに、段々耳に馴染んできて、逆にこういうオーセンティックなサザン・ウェスタン・サウンドで彼女の歌本来の持ち味が活かされてるのかな、と思えて来たり。


2016年11月19日土曜日

プリズム&ハーモナイズ



【今日の一枚】



Francis and the Lights - Farewell, Starlite! [Francis and the Lights 2016]

Kanye Westのカバー、Frank OceanChance the Rapperの作品への参加で注目を集めていたFrancis And The Lightsの正に鳴り物入りのデビュー・アルバム。
アルバムに先立ち発表されたM9「Friends」にはBon Iverが参加しており、今年発売されたJames Blakeの3rdとBon Iverの3rd、そして本作がリンクして存在感を放っている事実に感動を覚える。
というかこのアルバムも10曲30分余りと短尺なので、同じく短かった「22, A Million」とセットでリリースしても良かったんでないの、なんて。
ところで彼等の作品に共通する点として、印象的な多重録音ヴォーカル・エフェクトが挙げられるが、使用されているPrismizerと呼ばれるソフトウェアを開発したのが誰有ろう、このFrancis Farewell Starliteなのだそう。




2016年11月14日月曜日

まるごと



【今日の一枚】



AURORA - All My Demons Greeting Me As A Friend [Decca 2016]

弱冠ハタチだというこの妖精のようなルックスのお嬢さん、フルネームはAurora Aksnesというらしく、ノルウェーのベルゲン出身。
このデビュー・アルバム自体ノルウェー本国のチャート1位という華々しい結果を残したようだが、Oasisの「Half the World Away」のカバーは英国においても大きな反響を呼んだ模様。
冒頭3曲は全てシングル・カットされたそうで、9曲目「Murder Song」なんかも非常にキャッチーだが、アルバム全編を通じて所謂「捨て曲」が無い印象。
もっというとデラックス盤収録のボーナス・トラックも全てイイ。
Röyksoppとアルバム一枚丸ごとコラボ、とかいつかやってくれんかなあ。


2016年11月7日月曜日

改行



【今日の一枚】



American Football - American Football [Polyvinyl 2016]

伝説のエモ・バンドの17年振りとなるセカンド。
2年前の復活ツアーに続いてリリースされた待望のニュー・マテリアルだけど、なんともさりげなく自然体な仕上がり。
今年はOwenの新作も出たし、Mike Kinsellaの創作活動意欲はますます盛ん、といったトコロか。
1stに引き続きアルバムの名前が無いセルフ・タイトルで、アートワークは家をモチーフにしたレイアウト、ロゴが「americ」で改行されているのも継承されていて心憎い限り。