2014年10月30日木曜日

律儀



【今日の一枚】



Horse Feathers - So It Is With Us [Kill Rock Stars 2014]

Peter Broderickがメンバーとして在籍していた事でも知られるポートランドのフォーキッシュ・チャンバー・ポップ・バンドの5thアルバム。
2004年のデビュー以来、2年に一枚ずつ、律儀なくらいなペースでアルバムをリリースしてくれている。
のっけの「Violently Wild」からして聴くたんびにワクワクさせられるし、M5「Small Melody」なんかもつくづく名曲だ。
それにしてもこのアートワーク、売る気が全く無いんじゃないかとさえ思えてしまう。

2014年10月24日金曜日

純林



【今日の一枚】



Zola Jesus - Taiga [Mute 2014]

Zola JesusことNika Roza Danilova、昨年の『Versions』に続くニュー・アルバムは英国MUTEレーベルへの移籍第一弾となった。
インダストリアル・エレクトロ・ミュージックの聖地とも言える同レーベルのカラーは彼女にはうってつけなのでは。
ダーク・ウェイブ、ゴシック・エレポのディーヴァとしてのポジションを獲得しているのを実感させてくれる力作。
シングル・カットされたM2「Dangerous Days」はメジャーのフィールドでも戦えるポテンシャルを感じさせてくれるが、本人も今回のアルバムが自らのキャリアの分岐点と認識しているようだ。
アルバム・タイトルはシベリア地方の針葉樹林の意のロシア語から。

2014年10月14日火曜日

網丼



【今日の一枚】



Sam Amidon - Lily-O [Nonsuch 2014]

こんなに牧歌的でありながら緊迫感に満ちた音は出そうと思って出せるモンではないのでは。
ルーツ・ミュージックを現代的かつ独創的に解釈、と書くと実に陳腐な言い回しになってしまうけど、このヒトの生み出すサウンド・スケープは凡百のオルタナ・カントリーとは確実に一線を画しているように思える。
今作もBedroom CommunityレーベルのオーナーValgeir Sigurðssonがプロデュースを担当、彼の所有するレイキャビクのスタジオでレコーディングされたようで、ジャズ・ギタリストのビル・フリーゼルがゲスト参加。
それはそうとこのヒトの奥さんってBeth Ortonなんですね。
知らんかったー。

2014年10月6日月曜日

ぬりえ帳



【今日の一枚】



The Pearlfishers - Open Up Your Colouring Book [Marina 2014]

ホント、愛すべきマンネリだと思う。
The Pearlfishersの7年振りとなる新作は全16曲収録、時間にして66分のヴォリューム。
想像を超えるような仕掛けは一切無い代わりに、旧来のファンの期待を微塵も裏切らない仕上がり。
これだけてんこ盛りだと途中ダレそうなモンだけど、全く飽きさせないのは流石というべきか。
実は15年前に御蔵入りしていた作品なんですよ、とか言われても、そのまま信じてしまいそう。
14曲目の「You Can’t Escape The Way You Feel」の流麗極まりないオーケストラル・アレンジとハーモニーなんぞは絶品の域でしょう。
David氏にはこれからもずっとこういうキラキラ・エヴァーグリーンな音を作り続けてもらいたいなあ。