とらわれびと

【今日の一枚】



Ryan Adams - Prisoner [PAX AM 2016]

昨年末の単独初来日公演の記憶も新しいライアン・アダムスのニュー・アルバム。
鮮烈極まりなかった2000年の「Heartbreaker」でのソロ・デビューから数えて16枚目にあたるというからほぼ毎年アルバムを出している事になるワケだけど、マンネリなんて言葉とは全く無縁な、実に瑞々しいサウンドを鳴らしてくれている。
これからも長く続いていくだろう彼のキャリアのメルクマール的な作品となるのではないだろうか。
ちなみに↑のアートワークは限定ビニール盤のみ使用されているもので、正規版よりお気に入り。

太鼓

【今日の一枚】



Tycho - Epoch [Ghostly International 2017]

サンフランシスコを拠点に活動するScott HansenのTychoの5thアルバム。
ティコと日本語表記されているのが殆どだけど、wikiには「/ˈtaɪkoʊ/, like TIE-ko」とあるのでタイコが正しいのだろうか。
もともと去年の9月にデジタル配信開始されていたのが今年に入ってCD化されたようで、先月3年連続での来日公演が敢行された模様。
スリリングかつダイナミック、そして幽玄なエレクトロゲイズ・ポスト・ロック・サウンド。
↓のM2「Horizon」やタイトル・トラックのM5「Epoch」とかホンマ痺れるわー。
今作は「Dive」、「Awake」に続くGhostlyからリリースの三部作の完結編にあたるようだ。

Hikikomori

【今日の一枚】



Bonobo - Migration [Ninja Tune 2017]

BonoboことSimon Green、4年振りの6thアルバム「Migration」は移民問題が世界的に注目される情勢下でのリリースとなった。
Rhye、ハンドレッド・ウォーターズのNicole Miglis、NYを拠点にモロッコの伝統音楽グナワを演奏するInnov Gnawaといった多彩かつボーダーレスなゲストをフィーチャーした充実作となっているが、なかでも元Chet Fakerとして知られるNick Murphyがヴォーカルを務めた↓の「No Reason」は見事。
ワンカット撮影で製作されたMVは日本の社会問題である「ひきこもり」にインスパイアされた内容となっている。

Bang & Sing

【今日の一枚】



Whitney - Light Upon The Lake [Secretly Canadian 2016]

元Smith Westernsのメンバー二人を中心に結成されたシカゴのWhitneyのデビュー・アルバム。
この一枚をリリースして一年も経たないのに早くも先月来日公演が行われたというのだから、その注目度の高さがうかがえる。
何の変哲もないフォーキッシュ・カントリー・ポップのようでいて、どこか儚げで虚ろなフィーリングをたたえたサウンドが新鮮だ。
もしかしたらウィルコみたいな立ち位置が狙えるかも、なんて思わされた。