2021年7月19日月曜日










【今日の一枚】













Balmorhea - The Wind [Deutsche Grammophon 2021]

ポスト・クラシカルというものを強烈に意識させられた作品と言うのは幾つかあるけれども、このテキサスのバルモレイの2008年の作品「Rivers Arms」などは正にそのうちの一枚に挙げられる。

その後もコンスタントにとは言えないまでも数年に一度Western Vinylよりアルバムを発表してきた彼等、今作はドイツ・グラモフォンへの移籍第一弾となった。

パイプ・オルガンやピアノ、ストリングスにアコースティク・ギター、ポエトリー・リーディングに女声コーラスとひとつひとつの音が実に丁寧に作りこまれており、本当に美しい。

長く愛聴していけそうな予感がする佳作だと思う。








2021年7月12日月曜日

理由








 

【今日の一枚】













Bruno Pernadas - Private Reasons [Pataca Discos 2021]

ポルトガルのリスボンをベースに活動するBruno Pernadasの4枚目のアルバム。

音大でジャズを専攻し、卒業後はそこで教鞭を取りつつミュージシャンとして活動するという異色の存在。

自分の教え子と一緒にライブをするというのも面白い。

自らの音楽を「スペースエイジ・ポップ」と呼んでいたりもしたそうだが、今作については

「未来的なアフロビート」がテーマとの事。

13曲収録時間1時間15分と長尺だがバラエティ豊かなサウンドで全く飽きさせない。

ブラジリアン・ポップ調のM2「Lafeta Uti」やヘヴィ・サイケっぽいM10「Brio 81」、壮大なスケールのシンフォニック・チューンのM12「Step Out of the Light」あたりに特に感銘を受けた。





2021年7月5日月曜日

キレッキレ

 




【今日の一枚】














Topaz Jones - Don't Go Tellin' Your Momma [New Funk Academy 2021]

ニュー・ジャージー出身のTopaz Jones、5年振りの3rdアルバム。

父Curt Jonesはファンク・バンドのギタリストとして活躍したミュージシャンで、その影響もあってか幼少の頃から曲作りをしていたようだ。

オーセンティック・ファンク、メロウR&Bの影響色濃いサウンドにキレッキレのラップ…と書くとどうにもありふれた印象を与えてしまいそうだが、実にシャープかつカラフルな音空間を現出している。

今作のリリースに先駆けてrubberbandと組んで制作された同名の映像作品はサンダンス映画祭の「ベストノンフィクション短編映画」賞を受賞した模様。