2021年1月25日月曜日

珠玉


 






【今日の一枚】









A Girl Called Eddy - Been Around [Elefant Records 2021]


ニュージャージー州ホーボーケン出身の米国人で現在は倫敦を拠点に活動するEric Moran、A Girl Called Eddy名義では2004年のデビュー作以来17年振りの2ndアルバム。

リリースは復活後のPrimitivesらも所属するElefant Recordsより。

本人も70年代風のサウンドを意識して制作した、と語っているようだが、事実エヴァーグリーン感満載のゴールデン・ポップ・ソング集に仕上がっている。

バカラックっぽいアレンジも特徴に挙げられるけど、実際に交流があるそうで、近くリリースされる新作にはゲスト・ヴォーカルとして参加している模様。

誰かの声に似ているな、と思いつつ聴き進めていくうちにThe PretendersChrissie Hyndeが思い浮かんだ。






2021年1月19日火曜日

屈指


 





【今日の一枚】









Agnes Obel - Myopia [Deutsche Grammophon 2020]


デンマーク出身でベルリンを拠点に活動するポスト・クラシカル界の歌姫による4年振りの4thアルバム。

名門Deutsche Grammophonレーベルへの移籍第一弾の作品となった。

コロナ禍が本格化し始めた2020年2月発売で、それに先立ちプロモーション来日もし、ショーケース・ライブも行っていた模様。

本人もインタビューで正統派クラシックの教育を受けて育ったが、主にロックやポップに影響を受けてきた、と語っているようだが、そのコメントを地で行くようなサウンドだと思える。

M2「Broken Sleep」などは屈指の名曲と言えるのでは。

この作品にも3曲のインスト曲が収録されているが、ヴォーカル曲のインスト・ヴァージョン5曲をデジタルEPとして発表している。







2021年1月12日火曜日

再始動




 




【今日の一枚】










Ryan Adams - Wednesdays [PAX AM 2020]


Ryan Adamsは元々2019年に3枚のアルバムをリリースする予定だったのが、NYタイムスの記事がきっかけで元妻Mandy Mooreや今をときめくPhoebe Bridgersを含む複数の女性に対する性的虐待の疑惑が世の明るみに出る事となりリリース計画が頓挫に追い込まれてしまっていた。

三部作そのものがお蔵入りする可能性も囁かれていたが、昨年の暮れにその内の一枚である今作が突然サプライズ・リリース。

当初は「Big Colors」という作品を最初に発表する予定だったので、順序が逆になったワケだけれど、これから残り2作も追ってリリースされるのを期待。

元々多作で知られるアーティストだが、2000年のソロ転向以来、今作で実に17枚目。

オープニングからして「I’m Sorry And I Love You」、という笑えないジョークのようなタイトルのバラードから始まり、アコースティック弾き語りメインの楽曲が並ぶが、実に味わい深い。

それにしてもMark Kozelekにしても然りで、ワタクシの敬愛するアーティストは下半身絡みでよく叱られてるよなあ。











2021年1月7日木曜日

つながり










 【今日の一枚】










Julianna Barwick - Healing Is A Miracle [Ninja Tune 2020]


ここ数年で見逃して悔やまれる来日公演は幾つかあるけれど、一昨年のJulianna BarwickとMary Lattimore渋谷WWW公演もそんななかのひとつ。

昨夏リリースされたこの作品にも二人の共演曲が収録されていて、それがまた実に秀逸。

レイキャビクでレコーディングされた2013年のアルバム「Nepenthe」以来親交のあるSigur RósJónsiもM4「In Light」に参加しているが、去年の彼自身の2ndアルバムでCocteau TwinsElizabeth Fraserとデュエットを披露しており、ジャンルや時代を超えて繋がる一本の線、みたいなものを感じさせられた次第。