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【今日の一枚】
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Aimee Mann - Mental Illness [SuperEgo 2017]
基本的に駄作が無いエイミー・マンだけど、どれか一枚だけ選ぶとするとやはり1995年の2ndアルバム「I'm With Stupid」になるし、この作品から3rdアルバム「Bachelor No.2」にかけて彼女のキャリアはピークを迎えていたのだと思える。
しかしながら5年振りのソロ9作目にあたるという今回の「Mental Illness」の充実ぶりには驚かされてしまった。
友人に次作の作風は?と問われて「いつもの調子の暗くて病んでる風よ」と自嘲気味にジョークで応えたのがそのままタイトルになったというのも微笑ましいエピソードだし、徹底的にオーセンティックなアコースティック・アレンジを追及したのは昨年急逝した故レナード・コーエンの影響が大きい、と語っているのにも感動させられた。
粒が揃いまくってる楽曲のなかにあってオープニング・トラックの「Goose Snow Cone」やM8「Knock It Off」なんかは今後も長く続くであろう彼女のキャリアのなかでもベストの数曲に挙げられるレベルのように思えてならない。