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【今日の一枚】
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Devon Sproule - I Love You, Go Easy [Tin Angel 2011]
飾らない、どこまでも自然体の実力派。
【今日の一冊】
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辛酸 なめ子 - 女子校育ち [ちくまプリマー新書]
お嬢様度が高い女子校の生徒は、皆普通に恵まれていて生活レベルが似通っているようです。親も専業主婦で、子どもの頃から「良い旦那様を見つけるためには、良い学校に入って良い就職をしなさい」と言い聞かせていたりするのです。そのため、雙葉学園や白百合学園などのカトリック系お嬢様学校は進学実績がとても高く、その後も大企業に就職していたりするのに、せっかくの頭の良さを生かさずにわざわざ事務の仕事を選んで、高収入の男性を見つけたらさっさと結婚退職してしまう人もいるそうです。経済力の足りない男性と結婚して生活リズムを落としたくない人はパラサイトシングルのまま…。いっぽう、いつまでも働いている人は「いつも何時に寝ているの」「働いていて大変ね」と、哀れまれてしまうのです。学習院女子の卒業生が就職活動していたら、お嬢様育ちの母に「何で就職活動なんてするの?お金が欲しいの?」と問いつめられたとか。多くの学習院OGには「生活のために働く」という感覚はないようです。
このように、女子高によって価値感や生活感が違うので、身分不相応な学校に通ってしまったら六年間劣等感まみれになってしまいます。しかしその六年間を耐え忍べば、卒業後、アッパークラスの人脈を作れたことのさまざまな恩恵にあずかることができます。友達の別荘に泊まったり、医者になった友人に体の不調を相談したり、トラブルに巻き込まれたら弁護士の友人に相談したり…。遠くの親戚よりも近くの同窓生、秘密結社並に頼りになる中高の友だちは一生の財産です。
娘よ、とりあえず共学狙いでいいんじゃないのか。