【今日の一枚】
Spoon - Lucifer On The Sofa [Matador 2022]
結成は1993年の終わり頃というから既に30年近い歴史を誇るテキサス州のオースティンのSpoon、5年振りとなる10thアルバム。
個人的には2005年の「Gimme Fiction」からリアルタイムで追いかけてきたが、作品ごとのクオリティのブレが少なく非常に安定しているバンドという印象が強く、今作においてもその認識は変わらない。
とにかく演奏がソリッド&タイトなうえ、Britt Danielのヴォーカルも全く衰え知らずで冴え渡っているが、シャウトするときの独特な「歪み」はロック・ヴォーカリストとして大きな強みになっていると実感させられる。
まるでレコーディング・セッションを同じ部屋で聴いているかのような臨場感に溢れ生々しい音はかなり意図的にライブ感を強調してサウンド・メイキングされたようだ。
先行リリースされたM2「The Hardest Cut」やそれに続くシングルM4「Wild」も素晴らしいが、エンディングを飾るタイトル・トラックM10「Lucifer On The Sofa」にも大いに感銘を受けた。