2022年5月16日月曜日

自虐











 

【今日の一枚】













Tomberlin - i don’t know who needs to hear this​.​.​. [Saddle Creek 2022]

Sarah Beth Tomberlinによるソロ・プロジェクトのセカンド・アルバム。

2018年のデビュー作「At Weddings」はOwen Pallettがプロデューサーを務め、続く2020年のEP「Projections」はAlex Gが関わった事で話題を呼んだが、今作においてもBig Thief人脈のPhilip WeinrobeがSarah Bethと共に共同プロデューサーとして名を連ねている。

「こんなの誰が聴くというのかしら」なんて自虐的にも程があるタイトルだが、大変な充実作だと思う。

抑制的なアレンジの楽曲が並ぶが、細部に耳を傾けるほどに極め細やかな趣向が凝らされていて実に味わい深い。

儚げなアルペジオの調べに乗せて紡がれるM5「unsaid」に胸を締め付けられるが、ビートが強調され、噛み締めるように歌われるM8「stoned」も感動的。

前作に引き続きSaddle Creekレーベルからリリースされ、今秋彼女はAngel Olsenと共に欧州をツアーする予定なのだとか。