【今日の一枚】
Hatchie - Giving The World Away [Secretly Canadian 2022]
Hatchieは豪州Brisbane出身のHarriette Pilbeamによるソロ・プロジェクトで今作がセカンド・アルバム。
Babaganoüjというバンドのメンバーとして来日した事もあるそうだ。
シューゲイザーやドリームポップの影響色濃いサウンドで、リズム・セクションのアプローチは80年代から90年代にかけてのメジャーなダンス・ミュージックへの強い思い入れも感じられる。
先行シングルとして発表されたM2「This Enchanted」やM6「Quicksand」あたりの完成度の高さには魅了されたし、M9「The Key」の轟音ギターなんかはコレコレ、みたいな。
ただ、あえて難癖を付けるとすれば全体的に優等生過ぎるというか、上手くまとめられ過ぎている印象がしてしまったのも事実。
アルバム全体を通して「こういうの、好きでしょ?」と言われ続けているような気がして少々鼻白んでしまうというか。
とは言え「こういうの好き」なのは事実だし、Baz Luhrmann監督の1996年の映画「Romeo + Juliet」から着想を得たというアートワークも素晴らしいと思う。
それにしてもSecretly CanadianといえばSongs: OhiaやAntony and the Johnsonsを擁する硬派インディー・レーベルという印象が強いけど、昨今ではFaye WebsterやStella Donnellyなど若手の発掘にもかなり熱心でイメージが大分変った気がする。