2023年8月7日月曜日

フレットレス










 

【今週の一枚】













Blake Mills - Jelly Road [Verve Forecast 2023]

2021年のPino Palladinoとの連名作品「Notes With Attachments」が称賛を集めたBlake Mills、ソロ名義としては2020年の「Mutable Set」以来3年ぶりの5thアルバム。

敏腕プロデューサーとして名を馳せる彼だが、自身の作品も毎度の事ながら充実しまくっている。

ただソロ名義ではあるものの今作もヴァーモント州のアーティスト、Chris Weismanとの共作という形が取られている。

もとはAmazon Primeのドラマ・シリーズのミュージック・ディレクターを務めることになったミルズが共通の友人であるKyle ThomasにChris Weismanを紹介され、意気投合した二人が共同でドラマの音楽制作を始め、その後2022年春にこの「Jelly Road」が録音されたようだ。

昨年にはPino Palladinoとともに来日し、その公演にはSam Gendelも名を連ねていたが、今回のアルバムにも数曲で演奏を披露しており、その密接な関係性がうかがえる。

MillsとWeismanはこの6月に20年数年ぶりに開催されたジョニ・ミッチェルの公演に参加、その後Blake Mills Featuring Chris Weisman Tourと銘打ったツアーをスタートさせている模様。

4曲目の「Skeleton Is Walking」の長尺の荒々しいギター・プレイが印象に残るが、これはミルズ自身がサスティナー内蔵のフレットレス・バリトン・ギターで演奏しているらしい。

このギター、彼のお気に入りらしく、昨年の来日の際も披露していたのだとか。