【今週の一枚】
Eels - Eels Time! [E Works 2024]
EことMark Oliver Everettが率いるEelsの15作目となるスタジオ・アルバム。
1996年にデビュー作「Beautiful Freak」を発表後、コンスタントに活動を続け、今作は2年ぶりの作品。
2023年は北米と欧州でLockdown Hurricaneツアーを敢行、2枚目のベスト・アルバム「EELS SO GOOD: ESSENTIAL EELS VOL. 2 (2007-2020)」もリリースと話題に事欠かなかったが、コラボレーターにKoool G Murder、The Chet、Tyson Ritter、Sean Colemanらを迎え、Los AngelesとDublinのスタジオで12曲がレコーディングされて今回のアルバムに結実した模様。
これまでも何度も書いてきたけど、1998年の2nd「Electro-Shock Blues」と続く2000年の3rd「Daisies of the Galaxy」には当時本当に深く感銘を受けたし、今もって傑作だと信じて疑わない次第だ。
その後もずっとこのバンドの事は追いかけ続けてきていたものの、上記2作品に比べると正直インパクトに欠けるというか、毎回全盛期の七掛けくらいのクオリティの作品だな、なんて印象を抱いていたのも事実である。
ただ、今回の「Eels Time!」はかなり復調の兆しが感じられるというか、久々の充実作に仕上がっているように思えた。
Eの特徴のある声質もハリが感じられるし、ソング・ライティングのクオリティもかなりイイ線行っているように思え、「If I’m Gonna Go Anywhere」なんぞは往年の名曲「Fresh Feeling」にも比肩するトラックと言えるのでは。
加えてアートワークが素晴らしい。
1963年生まれという事で還暦目前のEだが、素晴らしいキックを披露してくれており、なんとも微笑ましいではないか。