【今週の一枚】
Geese - Getting Killed [Partisan Records 2025]
GeeseはNYブルックリン出身の4人組ロックバンドで今作が4thアルバム。
来年で結成10年を迎えるという彼等、バンド名の由来はギタリストのEmily GreenのニックネームGoose(ダチョウ、スラングでとんま)の複数形との事。
ロック・バンドというフォーマットで産み出される音というにはもう既に出尽くしてしまったようにも思えるが、未だにこういうプリミティブでレアなサウンドに圧倒されてしまうことに驚きを覚えてしまう。
丁度30年前に渋谷のクアトロでG・ラヴ&スペシャル・ソースとザ・ジョン・スペンサー・ブルースエクスプロージョンとのスプリット公演を観た事があるのだけれど、その時ですら「いまこんな音を鳴らすのか」と思ったものなのに2025年のいまこのGeeseのむきだしのロックンロールに戦慄を憶えてしまう。
NYのアートロックの先達テレヴィジョンへの憧憬を公言する彼等だが、「メインストリートのならず者」期のローリング・ストーンズをも彷彿させる。
来年2月には代官山SPACE ODDで初来日公演が開催されるとの事だが、あのクラスのハコで見られるのは最初で最後になるのではなかろうか。