2017年12月18日月曜日

バァ



【今日の一枚】



Lau Nau - Poseidon [Fonal Records 2017]

フィンランドの神秘的SSW、Lau NauことLaura Naukkarinenの5thアルバム。
ポセイドン、というくらいだからギリシア神話にインスピレーションを受けて、とかいうハナシなのかと思いきや、ヘルシンキに実在するバーの名前なのだとか。
タイトル・トラックM6「Poseidon」をはじめ、M2「Elina」やM5「X y z a」と聴きドコロ満載で、ボーナストラックのインスト「Nukahtamislaulu」も素晴らしい。
それにしても気のせいか今年は北欧関連豊作だったような気が。
来年あたり、Stina Nordenstamとか復活してくれんモンかのう。




2017年12月11日月曜日

ほぐに



【今日の一枚】



Högni - Two Trains [Erased Tapes 2017]

GusGusの元メンバーでHjaltalínのヴォーカリストでもあるHögni Egilssonのソロ名義のアルバムはポスト・クラシカルの聖地的レーベルErased Tapesより。
日本語表記では「ホグニ」となるようだが、「ハゲネ」という説も。
先鋭的なエレクトロ音響処理がまぶされた重厚なムードの楽曲が並ぶなか、ハイライトはM7「Break Up」。
郷愁、サウダージを醸し出すホグニの歌声が絶品だ。
それにしてもまんま「ヴィンランド・サガ」に出てきそうな、如何にもヴァイキングの血が流れてます、てな風貌だなあ。


2017年12月4日月曜日

髭



【今日の一枚】



Ryan Power - They Sell Doomsday [NNA Tapes 2017]

今作が7枚目のアルバムだというバーモント州Burlington出身のSSW。
一聴するぶんにはよくある宅録ベッドルーム・ポップ風のようでいて、聴き進めていくうちに変幻自在ともいうべき音楽性が垣間見えて実に面白い。
似非ブルーアイド・ソウル、へっぽこHipHop、なんちゃってプログレ、とそれこそ何でもござれで、これだけ音の振れ幅が有りながら統一感が醸し出せているのは見事。
そこはかとないヘタレ感はSean Nicholas Savageなんかも想起させられた。
紛れもなく奇才と呼べる逸材だと思う。


2017年11月27日月曜日

ケイコウトウ



【今日の一枚】



Stars - There Is No Love in Fluorescent Light [Last Gang Records 2017]

カナダの良心Starsのニュー・マテリアルはLast Gang Recordsレーベル移籍第一弾。
かなりディスコ寄りに触れた前作から3年、オーセンティックな歌謡ポップ路線を追求した作品となっている。
思いのほか手堅くまとめてきたな、なんて聴き進めていくうちに、磨きこまれたメロディとサウンドの完成度の高さに唸らされてしまう。
ダサさとか野暮ったさと紙一重の、中年になったプリファブ・スプラウト、みたいな風情がなんとも味わい深い。


2017年11月20日月曜日

科学者



【今日の一枚】



Four Tet - New Energy [Text Records 2017]

Four TetことKieran Hebdenの2年ぶりのアルバムは自身が主宰するText Recordsより。
全14曲一時間近い今作は安定と貫録を感じさせる仕上り。
先行シングルとしてリリースされていた「SW9 9SL」(Technicolor!)や「Planet」に「Two Thousand And Seventeen」と佳曲揃いのなかにあって白眉は「Scientists」。
再生する度に血が沸き肉躍る思いがする名曲だと思う。
昨年に引き続きアルバムをリリースして話題を呼んでいるKaitlyn Aurelia Smithも「LA Trance」のシンセ・プログラミングで参加している模様。
MVが見つからなかったので↓の動画はレッド・ブルのセッションより。


2017年11月13日月曜日

モテモテ



【今日の一枚】



Moses Sumney - Aromanticism [Jagjaguwar 2017]

ネットにアップした音源がきっかけとなってレーベル契約に繋がるというのは昨今珍しくないワケだけれど、このMoses SumneyもJames Blakeの「Lindisfarne」の多重録音バージョンで注目を集めたそう。
Sufjan Stevensと共演したりSolangeの作品にバック・コーラスに抜擢されたり、と大層なモテっぷりな彼、その破格の才能をこのJagjaguwarレーベルからのデビュー作で存分に発揮している印象。
荘厳な響きの「Man On The Moon (Reprise)」からオールド・ジャズを彷彿させる「Don’t Bother Calling」へと続く冒頭の掴み2曲も申し分ないし、ラストのリリカルなギター・アルペジオで紡がれる「Self-Help Tape」も素晴らしいが、なんといってもアルバムのハイライトは今をときめくThudercatが客演した「Quarrel」から「Lonely World」への流れ。
正にクロスオーバーの体現者というべき存在なのではなかろうか。


2017年11月6日月曜日

悪趣味



【今日の一枚】



Fever Ray - Plunge [Rabid Records 2017]

The KnifeのKarin Dreijer Andersson によるソロ・プロジェクトFever Rayの2009年の1stアルバムには当時大いに感銘を受けたものだけれど、その後長いこと音沙汰もないし単発の企画だったのかと半ば諦めかけていたトコロ、突如として活動が再開されセカンド・アルバムがリリースの運びとなった。
とても感激した反面、続々と更新されるFBページやWEBサイトのビジュアルのブッ飛びぶりが半端なくて、アルバムを聴くのに少々腰が引けてしまったほど。
Björkの新作のアートワークも話題を呼んでいるようだけど、ベクトルは違えど悪趣味の度合いは張り合っているレベルなのでは。
先行シングルとしてカットされた「To The Moon And Back」のMVなども全く理解不能で、誰か止める奴は居なかったのかとさえ思ってしまう。
ただ救いは肝心のアルバムの音が聴き応え十分の仕上がりになっている事で、やはりミュージシャンとしてのポテンシャルは破格なのだと再認識させられた。