2011年1月19日水曜日

逃れの街

【今日の一枚】



Abigail Washburn - City of Refuge [Rounder Records 2011]

このヒトやCrooked Stillなんかを聴くにつけ、つくづく女声Vo.カントリー、スキだわ~と実感。
Gillian Welchにもそろそろ新作出して欲しいトコロですが、最近The Decemberistsとツルんだりしてるようで、なんだか嬉しくなってしまいます。



それにしても「City of Refuge」とくればこのヒトのコレですね。






【今日の一冊】



共同通信社社会部 - 沈黙のファイル 「瀬島 龍三」とは何だったのか [新潮文庫]


「あんたには、日本が焦土と化しても戦争をやる覚悟はあるのか」
 1941年8月、東京・三宅坂の参謀本部作戦室。井本熊男が先輩参謀の辻政信に詰め寄った。
 中央テーブルに広げられた東南アジア全域の地図を二十人前後の参謀が囲み、作戦会議は白熱していた。
「米国と戦えば本土が米国の空襲にさらされる。そうなれば目も当てられないぞ」
東南アジア侵攻の危険を訴える井本に強硬な南進論者の辻が憤然と言い放った。
「戦争はやってみなきゃ分からんじゃないか」
二人の応酬は一時間余り続いた。自説を曲げない井本に辻はいらだった。
「勝手にしやがれ」
吐き捨てるように言うと、鉛筆を井本に投げ付けた。
元参謀の佐藤徳太郎が当時を振り返って言う。
「辻さんが『こうなったら戦争やるしかない』と周囲を叱咤激励していた。井本さんが会議でそれに逆襲した。あの時、日本の焦土化と言われてもピンとこなかったけど、その意味が戦争末期になって初めて分かったよ」



こないだのNHKスペシャル、実に観応えがありました。