結果如何によっては大阪冬の陣・夏の陣、ともすると島原の乱まで続く可能性もあるんだそう。
ワタシに出来る事は邪魔をしないことくらいしかありませんが、早目に決着してほしいもんです。
【今日の一枚】
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Iron & Wine - Kiss Each Other Clean [4AD 2011]
M6「Rabbit Will Run」の緊迫感、そしてM7「Godless Brother In Love」の流麗な響き、実に素晴らしい。
【今日の二冊】
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大城 立裕 - 小説 琉球処分 [講談社文庫]
「両属ということは、世界のどこにもないものでしょうか?」
「ないことはありません。たとえば、ポーランドという国はいまロシア、オーストリア、プロシアの三国で共同統治しているのです」
津波古は答えながら、植民地競争の激しい今日、共同統治されるということが、いかに苦しいことであるか、想像していた。
池城の手記には、このヨーロッパ政治の知識が異彩を放っていた。
「貞婦二夫にまみえず」という格言を信奉するけれども、しかたがなければ、ポーランドにならってもよい、と池城は書いた。とにかく、深くなじんだ中国とみずから交わりを絶つことはできない。
「すべては、日本政府がじかに清国政府とかけあってくれれば、そして清国政府がこれを承諾してくれれば、たちどころに解決することだ」
と結論した。
太政大臣以下の閣僚はこれを読んで苦笑した。
「清国風情の機嫌をうかがうような態度がとれるものか。琉球を抱き込んだ上で、清国から何とか言ってきたら答えてやればよいのだ」
清国にたいする日本政府の気もちと琉球藩の気もちとが、このように離れていた。
このことはしかし、誰もが心得ていることであった。とくに新聞界はこの底の事情に察しがはやかった。
「政府は尊大に構えるばかりが能か。とにかく、はやく片をつけるべきではないか」
どちらとも解されるようないかがわしい論説も横行した。それからは、もしかりに政府が琉球がわの望むとおりに清国へ交渉に出かけるとしたら、こんどはきっとそのことを強く非難するに違いないのであった。かれらは、琉球問題がおこればそれをダシにつかって、とにかく政府を攻撃すれば足りた。
脈々と続いているんですねえ。