2011年8月2日火曜日

傷だらけの



【今日の一枚】




Laura Stevenson and the Cans - Sit Resist [Don Giovanni Records 2011]

なんて素敵なインディー・アメリカーナ!




【今日の一冊】



佐野眞一 - 沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史 [集英社文庫]


 普天間の移転をめぐっては、官邸前で焼身自殺者が出るかもしれないという悲観的な意見があるかと思えば、案外簡単に解決するのではないかという楽観的な意見もある。
 さらに国防政策や軍に大きな影響力を持つ米上院のレビン軍事委員長は、今年五月、普天間飛行場の辺野古移転を断念し、米軍嘉手納基地への統合を検討するよう米国防総省に求める声明を発表した。
 もしこのプランが具体化されるなら、沖縄県民の反対運動が燃え上がることは必至である。普天間基地移設問題は日を追って混迷を深めている。
 こうした様々な意見の対立は原発に対する容認論、廃止論を連想させる。
 東日本大震災による"国難"ムードは、沖縄を"第二の琉球処分"の気分に包み、福島原発事故の処理問題は、暗礁に乗り上げた普天間移設問題に共通する。
 東日本大震災と福島原発に揺れる本土でも、普天間問題で進退窮まった沖縄でも、いま何よりも望まれるのは、為政者の卓越したリーダーシップである。しかし、それにふさわしい人物は、どう考えても見当たりそうにない。
 リーダーなき国家は不幸である。それは希望なき閉塞感につながり、その末路は必ず悲惨な結果に終わる。
 そこに思いをいたすとき、沖縄を含めた日本の将来には、沖縄を含めた日本の将来には東日本大震災の被災地にも似た精神の瓦礫が広がっているように感じるのは私だけだろうか。
 


本当に見当たらないかなあ…。