【今週の一枚】
Laurel Halo - Atlas [AWE 2023]
LAを拠点に活動する電子音楽家Laurel Haloによる5年ぶりの5thアルバム。
これまでHyperdubやLatencyといったレーベルから作品をリリースしてきたが、今作は自ら立ち上げたAWEより。
まるで深海の奥底で鳴らされているかのような極上アンビエント・ドローン作品だ。
ともすれば不穏な響きにも聴こえる不協和音で構成されつつも、どこか癒しをも感じさせる不思議な音楽。
きわめて前衛的なアプローチが採られていながらも、古典的な側面も見え隠れしていて、フリースタイル・ジャズ作品のようでもあるし、クラシカルな雰囲気も醸し出している。
本作は2020年に彼女がピアノで制作を始め、パリ・ロンドン・ベルリンを行き来しつつ完成に漕ぎ付けた模様。
コラボレーターとしてサキソフォニストのBendik Giske、チェリストのLucy Railton、バイオリニストのJames Underwoodが参加し、James Ginzburgがミキシングを担当。
先行シングルの「Belleville」 は、2021年の春にワンテイクで録音された楽曲で、Coby Seyのヴォーカルがフィーチャーされている。