【今週の一枚】
Kali Malone - All Life Long [Ideologic Organ 2024]
ストックホルムを拠点に活動する米国人アーティストKali Maloneの新作は自ら演奏するパイプオルガン、Macadam Ensembleによる合唱とAnima Brassのブラスクインテットの演奏によって構成され、収録時間78分の大作となっている。
2020年から2023年にかけて制作は進められ、最終的に12曲の楽曲にまとまられたようだ。
表題曲はオルガン・ヴァージョンと声楽ヴァージョン、「No Sun to Burn」はブラスとオルガン、といった具合に同じ楽曲を異なるアプローチで演奏した音源も含まれている。
大きな括りではポスト・クラシカルの範疇になるのだが、アンビエント・ドローン的なムードも感じられるし、荘厳な響きのサウンドなのに宗教色とは無縁に思える。
レコーディング場所は多岐にわたり声楽はフランス・ナントのチャペル、ブラスの演奏はNYのスタジオ、そしてオルガンはスイス、オランダ、スウェーデンで収録された模様。
オルガンの演奏には4種類のパイプ・オルガンが使用されているそうで、ただならぬ拘りが感じられる。
今作は彼女の公私にわたるパートナーStephen O'MalleyのレーベルIdeologic Organよりリリースされ、Stephenは演奏面でもサポートしている。