【今週の一枚】
Roy Blair - Chasing Moving Trains [Warner 2024]
LA出身で現在はNYを拠点に活動するアーティストRoy Blairの7年ぶりとなる2ndアルバム。
1stアルバム「Cat Heaven」をリリース後に2019年にツアーを終え、今作の制作が開始されたがコロナ禍のなか2年前にアルバムは完成、その後紆余曲折を経てやっとリリースに漕ぎつけたという経緯のようだ。
ビョークやUKガレージなどに影響を受けたと公言している彼、様々な映画音楽にも精通しており、正にPOP職人という呼称が似つかわしい作風だ。
真っ先に思い浮かんだのがカナダのSpookey Rubenで、1990年代後半に傑作を連発していた頃の高揚感がまざまざと思い起こされる。
レコーディングはNYやアイスランドで行われ、自らプロデュースを手掛けている。
リード シングルの「Panavision」や「Strawberry」も素晴らしいが、3曲目の「Belmont」の轟音ギター・ノイズは聴く度に痺れまくりだし、ラスト・トラックの「Garden」のポップ・ソングとしての完成度がズバ抜けているように思える。
USインディーズ・シーンにまたもや現れた若き傑出した才能に胸躍らされる思いである。