【今週の一枚】
Becky and the Birds - Only Music Makes Me Cry Now [4AD 2024]
Becky and the Birdsはスウェーデン人アーティストThea Gustafssonによるソロ・プロジェクト。
2020年にEP「Trasslig」を4ADレーベルよりリリースして注目を集めた彼女、今作が4年越しに満を持してのデビュー・アルバムとなった。
耽美派ベッド・ルーム・ポップとも呼ぶべきその作風は、百花繚乱とも言えるラインナップを誇る同レーベルにあっても異彩を放っている。
ロンドンと母国ストックホルムを股にかけセルフ・プロデュースで完成させた今作、聴きドコロ満載の仕上がりと言えるだろう。
オープニング・トラックの「Star」からいきなり胸を鷲掴みにされるような感覚に陥ってしまうが、続く「anymore」や6曲目の「When she holds me」、そしてラスト・ソングにしてタイトル・トラック「only music makes me cry now」に至るまで感動的な楽曲目白押しとなっている。
今作はDijon、Seinabo Sey、Lapsley等とのコラボレーションから着想を得ているようで、拘り抜いたその音楽スタイルは今後の活躍に大いに期待できる逸材と言えるのではないか。