【今週の一枚】
Duval Timothy - wishful thinking [Carrying Colour Records 2025]
サウス・ロンドンと西アフリカ・シエラレオネをまたにかけて活動する奇才ピアニストDuval Timothyによる三年ぶりの新作アルバム。
自ら主宰するアパレル&ライフスタイルブランドにしてレコード・レーベルCarrying Colourよりリリースされた。
Solange、Kendrick Lamarといったビッグ・ネームとのコラボレーションでも名高い彼だが、誰にも媚びない唯我独尊とも言うべき孤高の音楽性を追求しており、刮目に値すると言えるのではないだろうか。
ピアノを主体としたポスト・クラシカルと形容出来そうな音楽だが、ジャズのようでもあるし、ゴスペルの要素やヒップ・ホップ的なアプローチも垣間見えて一筋縄ではいかない音楽性を称えている。
彼の創作活動は音楽のみならず、絵画やデザイン、写真なども手掛けており、正に真正の「アーティスト」と呼ぶにふさわしい。
坂本龍一の魂を引き継ぐ後継者の名にふさわしい稀有の才能の様に思えてならない。