【今週の一枚】
Beirut - A Study of Losses [Pompeii 2025]
ニューメキシコ州サンタフェ出身のマルチ・インストゥルメンタリストZach CondonのプロジェクトBeirutの2年ぶりの7thアルバム。
2006年の1st「Gulag Orkestar」の鮮烈なデビューからもう20年近くの時間が経過した事を思うと感慨深いし、今もなお精力的な活動を続けてくれているのは嬉しい限りだ。
今回の作品はスウェーデンの現代サーカス・カンパニーKompani Giraffの新作公演のために描き下ろされたものだそう。
全18曲一時間ちかい大作に仕上げられており、Zachの本気度が伝わってくる。
バルカン・フォークの影響色濃い彼の音楽だが、古いモジュラーシンセも用いて独特な癇癪のサウンド・メイキングに成功している。
何曲かのインスト作も収録されているが、全編にわたって朗々と歌い上げられており、彼の声を堪能出来るのも魅力だ。
今作のリリースを受けてBeirutは今月欧州ツアーを敢行、ユトレヒト、ブリュッセル、ロンドンで公演を行う模様。