【今週の一枚】
Annahstasia - Tether [Drink Sum Wtr 2025]
AnnahstasiaことAnnahstasia Enukeによるデビュー・アルバム。
アート系インディーレーベルDrink Sum Wtrよりリリースされた。
学生時代にその才能を見出され、初めてのレコード契約に結び付けるも、その環境は彼女の望んでいたものではなかったようで、その後インディペンデントな活動を続け、今作の発表に漕ぎつけた模様。
何の前情報もなく聴き始めたワケだが、その歌声には本当に驚かされた。
豪州のGrace Cummingsなんかもそうだけど、実に迫力ある低音ハスキー・ボイスは彼女のアーティストとしての特徴を際立たせていると思う。
知らずに聴いたら殆どのヒトが男が歌っていると思うのではないだろうか。
所謂ドスの効いた、凄みのある声で歌われる優美な楽曲の数々はインパクト十分と言える。
多くの楽曲は抑制的なアレンジのギター・フォークで、アカペラで歌われたとしても十分聴きごたえがあると思える。
LAのValentine Studiosで制作は進められ、Obongjayarやaja monetといった面々がゲスト参加している。
オープニング・トラックの「Be Kind」やM4「Take Care of Me」、M7「Overflow」といった佳曲が次々と奏でられているが、壮大なエンディグ曲「Believer」も素晴らしい。
今後の活躍に大いに期待したいアーティストの登場だ。