2025年11月5日水曜日

一発

















 【今週の一枚】














crushed - no scope [Ghostly International 2025]

crushedはBre MorellとShaun Durkanによるデュオで今作が1stアルバム。

BreはTemple of Angelsのヴォーカリストとしても活動、ShaunはTopographiesやWeekendの元メンバーという経歴を持つ。

それぞれLAとポートランドに在住する二人、遠隔からリモートで作品作りを進めるという現代風のユニットだ。

ドリーム・ポップの括りで語られる事の多い彼等、トリップホップやブレイクビーツ、90年代オルタナティブの影響も色濃く感じさせる。

この作品に先立つEP「extra life」で大きな話題を呼んだcrushedはGhostly Internationalとの契約に漕ぎつけ、満を持して今作を完成させたとの事。

当初はセルフ・プロデュースで作品作りをしていた二人だが、Japanese BreakfastやWeyes Bloodの作品に携わったJorge Elbrechtを共同プロデューサー兼ミキサーに迎え今回のアルバムの制作が進められた模様。

カナダのStarsの往年の作品が想起させられもしたが、このcrushedはデュエットのスタイルは採らず楽曲毎にヴォーカルを分担しており比率的にはBreが歌う楽曲が多いのだけれど、Shaunのヴォーカルも冴え渡っている。

アルバムの終盤Shaunの歌うweaponxとBreによる「celadon」の2曲が今作のハイライトのように思えた。

それにしてもこういう最新技術を用いつつも、どこかノスタルジックなムードの音が今の時代の空気なのかな、と思わされたり。