【今週の一枚】
Blood Orange - Essex Honey [RCA Records 2025]
Blood OrangeことDevonté Hynesによる7年ぶりの5thアルバム。
先行シングルとなった「The Field」にはCaroline Polachek、Daniel Caesar、 Tariq Al-Sabirに加えてなんとUKインディー界の伝説的存在The Durutti Columnことヴィニ・ライリーがフィーチャーされており驚かされた。
加えてM12「Scared Of It」にはBrendan Yatesと共にEBTGのBen Watt もその名を連ねており世代を超えて彼の音楽が支持を受けている証左とは言えまいか。
プロデュースとミックスは自身とMikaelin "Blue" Bluespruceの共同作業で進められ、マスタリングはHeba Kadryが手掛けた模様。
作品全体を通じてその洗練されたアレンジは見事としか言い様がないが、時折鳴らされる流麗なストリングスは実に感動的だ。
ラスト・トラック「I Can Go」には昨年傑作アルバムを発表したMustafaがゲスト・ヴォーカルとして参加、味わい深い歌唱を披露している。
それにしても今年はDijonやNourished By Time然りでポストR&Bの佳作が多い年だとまざまざと実感させられる。



