【今週の一枚】
marucoporoporo - Conceive the Sea [flau 2024]
marucoporoporoは愛知県在住の女性アーティストで今作がデビュー・アルバム。
2018年にリリースした1stEP「In her dream」で注目を集めた後、6年の時を経て待望のフル・アルバムの発表に漕ぎ付けた。
それにしても「まるこぽろぽろ」というネーミング、最初は洒落のつもりだったんだろうけど、それをずっと名乗り続けているのは、何らかの拘りが有るのだろうか。
とはいえ彼女の音楽に向き合うアティチュードは真摯そのものと言え、一枚のアルバムを通じて深遠で、独特な浮遊感を纏いつつも一種の緊張感が保たれている。
元は中学生の頃に兄が買ったアコースティック・ギターを習ったのがきっかけで音楽制作にのめりこみ、シガー・ロスやアントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ等に大きな影響を受けたそうだ。
アルゼンチンのフアナ・モリーナなんかも引き合いに出されたりしたようだが、さもありなんと思える極上アンビエント・フォークと言えるだろう。
今作は画家で映像作家タキナオの2022年の展示音楽を制作したことが、今作の制作のきっかけとなったそうで、アルバムのカバーに用いられているオブジェは彼女が制作したとの事。
奇しくも先週末に名古屋のTeTeで開催されたリリースライブではタキナオさんのライトドローの空間演出をバックに演奏が行われた模様。
6月に神戸・名古屋で公演が行われたのちに8月には東京下北沢のHalf Moon Hallでライブが予定されているそうで、タイミングが合えば是非足を運んでみたいと考えている次第。