【今週の一枚】
The Pearlfishers - Making Tapes for Girls [Marina Records 2024]
スコットランド、グラスゴーのDavid Scott率いるThe Pearlfishers、5年振りの9thアルバム。
デビュー・アルバムをリリースしたのが1993年の事なのでバンドとしての活動は30年を超えるワケだけれど、決して多作とは言えないものの、こうやって着実に音源を届けてくれるのは嬉しい限りだし、クオリティが毎回安定しているのも素晴らしいと思う。
DavidはPrefab SproutのPaddy McAloonに深い親近感を抱いているそうだが、彼やRoddy Frame、そしてEdwyn CollinsにThe Pale FountainsのMichael Head(このヒトは昨年来日公演を敢行)といった同世代と思しきアーティスト達にも旺盛な活動を期待したいトコロだ。
ところでDavid Scottの手掛ける音楽はバート・バカラックやブライアン・ウィルソンの影響が色濃いのは一聴して感じ取れるが、元はといえば幼少の頃に彼の父親が車中のBGMでよく流していたのに感銘を受けたのだとか。
全12曲収録時間42分と長すぎる事も短すぎる事も無い今作、とにもかくにも内容が濃密なうえに、このうえなく瑞々しい。
変な言い方になるけど、オジさんに勇気を与えてくれる作品だと思う。
毎度ながらにお洒落なアートワークはStefan Kasselが手掛けている模様。