【今週の一枚】
カナダ出身で現在ロンドンで活動するDan SnaithことCaribouの4年ぶりの6thアルバム。
DanはManitobaやDaphniという別名義でも活動しており、20年を超える活動の中で十数枚の作品をリリースしている。
なかでも2014年に発表した「Our Love」はグラミー賞のベスト・エレクトロニック・ダンス・アルバムにノミネートされた程の高い評価を受けている。
10月には9年ぶりとなるバンドセットによる単独来日公演と朝霧JAMの出演を果たし大いに好評を博した模様。
今作からは「Honey」、「Broke My Heart」、「Volume」、「Come Find Me」がそれぞれシングル・カットされており、いずれも実に魅力的なダンス・ミュージックとなっている。
彼自身、「活動を始めた当初から音に対する好奇心は全く変わっていない」という趣旨の発言をしており、それが無くならない事を幸運な事だと受け止めているようだ。
ポップ・ミュージックとして高い完成度を誇りつつ、細部に耳を傾けると実験精神の塊のようなサウンド・メイキングとなっているのは本当に見事だと思える。
今年は盟友的存在のFour Tetもアルバム「Three」を発表し話題を呼んだが、本当にエレクトロ・ミュージック豊作の年だったなあとしみじみ。