【今週の一枚】
Clairo - Charm [Clairo Records 2024]
ClairoことClaire Elizabeth Cottrillの3年ぶりの3rdアルバム。
2017年に寮の部屋で自作した楽曲「Pretty Girl」がネット上でバイラルヒットとなり一気に注目を集めた彼女、2019年の1st「Immunity」と2021年の「Sling」の2枚のアルバムもそれぞれ高い評価を集めてきた。
前作も70年代フォークの影響が感じ取れたが、今回の作品はよりレイドバックした印象が強くソウル・ミュージックやソフト・ロック、サイケデリック・フォークの文脈に連なるサウンド・メイキングが施されている。
共同プロデューサーを務めたLeon MichelsはBig Crownレーベルの創設者でEl Michels Affairのリーダーとして活動しているが過去にNorah Jonesの作品にも携わったようだ。
最初の印象はちょっと洗練されて過ぎているのでは、もう少し破綻を感じさせてくれる音のほうが好みかなあ、なんて思わされたりしたのも事実だが、聴き返すうちにコレはコレで面白みがあるかも、なんて思うようになっていった。
楽曲単位でいうと「Thank You」と「Add Up My Love」が抜きんでている印象で、彼女のソングライターとしての力量を証明しているように思える。
1998年という事でまだ20代半ばの彼女、これからも息の長い音楽活動に期待したい。